書名:『神との対話A――宇宙を生きる自分を生きる―― cover

書誌:
原題  Conversations with God book2 (c)1997
発信  神
著者  ニール・ドナルド・ウォルシュ
訳者  吉田利子
発行  株式会社サンマーク(1998年7月6日初版発行)
私評:
 今やメジャーとなった『神との対話』の第二弾。
 本書で「神」は人と人との関係を、集団を、社会を、そしてついには地球を変えていくための勇気の出し方を語っている。

 <あなたは、自分の家族は愛している。ただ、誰が家族かということについて、非常に限られた見方をしている。あなたは自分を人類という家族の一員と見ていない。だから、人類という家族の問題は自分の問題にならない>
 <世界中の政府はあわせて毎年一兆ドルを軍備に費やしている。一分に百万ドルだよ
 <地球上に戦争が起こるのは、だれかがもっているものを、もっていない者が欲しがるからだ。そのために相手がされたくないと思っていることをすることになる。すべての紛争は、間違った欲望から生じる。世界中で持続しうる唯一の平和は、内的な平和だ>

 神でなくても、誰が考えてもそういう結論しかありえないわけだった。
引用:
 集合意識というものは、あまり理解されていないが、きわめて強力なもので、注意しないと個人の意識をはるかにしのいでしまう。だから、地球上の大きな人生経験が調和のとれたものであってほしいなら、どこにいても、何をしても、自分自身も集団意識を創り出そうと努力しなければならない。
 あなたの意識を反映しない集団意識を持ったグループにいて、集団意識を上手く変更できないとしたら、そこから離れた方がいい。そうしないと、グループに引きずりまわされてしまう。あなたの意思とは関係なく、グループが行きたいところへ連れて行かれてしまうよ。
 自分の意識と合った集団意識を持つグループが見つからないなら、自分で創りなさい。そうすれば、似たような意識を持った人々が引き寄せられてくるだろう。
 個人や小さなグループは大きなグループに影響を与え――最後にはいちばん大きなグループ、つまり全人類に影響を与え――なければ、地球上に永続的で有意義な変化を引き起こすことはできない。あなたの世界、そして世界の有り様はそこに住むすべての人たちの意識の集合の反映だ。周りを見渡せば、やるべきことがたくさんあるのが分かるだろう。もちろん、今の世界で満足していれば別だが。
 驚いたことに、たいていの人は満足している。だから、世界は変わらない。
 たいていの人は、類似点ではなく相違点が重視され、意見やものごとの不一致が、紛争や戦争で解決される世界で満足している。たいていの人は、適者生存で「力は正義なり」で、競争が不可欠で、勝利が最高の善とされている世界で満足している。そういうシステムが「敗者」を生むとしても――当然、生むのだが――自分が敗者でなければ、それでいいと思っている。(P83-84)
好み:★★★
(注:独断と偏見によるお薦め度、または記憶による感動度・ショック度。一押し、二押し、三押し、特薦。)

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