書名: 『生命と宇宙――見えてきて生命と宇宙の仕組み、その起源―― cover(在庫切れかな)

書誌:
著者  関 英男
発行  株式会社飛鳥新社(1998年3月26日第1刷発行)
私評:
 サイ科学の草分け関英男さんの本は、私たちの常識の延長上で宇宙の構造を説明してくれる。
 空間は空間として広がり、時間は時間としてちゃんと存在している宇宙だ。
 物理次元に住まうわれわれとしては、従来の常識を使ってイメージできる宇宙はやはり理解しやすい。
 ことさらにこんなことをいうのは、ご承知の通り、いわゆる精神世界では「時間は実は存在しません」というような表現はごく一般的とさえ言えるからだ。とはいえ、中学校以来“時間”と“空間”の関係を繋いでいるのは“速度”なのだから、ほとんど無限の速度に等しいような速度が導入されれば、“時間”とか“空間”はあって無きに等しいものとなるのかもしれないが。
 でもやっぱり「時間も空間も幻想です」と頭ごなしに決め付けられるよりは、何となく巨大な宇宙空間とそこを駆けめぐる超超高速みたいなイメージの方が、呑み込みやすいような気もする。
引用:
 筆者がここにスーパー・サイバネティックスという言葉を創案し、その理論を展開しようとしているのは、宇宙全体を一個の巨大生命体と見なして、その動作を解明しようとしているからです。
 人体科学では人間の頭脳を制御の中枢と考えますが、それと同じように、スーパー・サイバネティックスでは創造主を宇宙のセンターと考え、宇宙全体を制御するものと仮定します。
 川柳で「大男総身に知恵が廻りかね」などと言いますが、宇宙の場合、まったく正反対です。普通の人間の頭脳から末端の筋肉に届く時間や、受容器から感覚中枢に届く時間に比べて、はるかに短い時間で、宇宙センターから末端の人間へ、末端の人間から宇宙センターへ到達するのです。
 なぜなら、宇宙連絡には神経を伝わる電気信号に比べて40ケタ〜1000ケタ以上もスピーディな念波を利用するのに、宇宙は人体に比べてせいぜい30ケタぐらいしか大きくないからです。ここで私たちの常識も大幅に修正しなければなりません。
 私たちは光より速いものはないと考え、150億光年も離れたところにおいでになる創造主はほとんど縁のない存在だと諦めていたからです。これは大きな誤りでした。
 実は、創造主は時々刻々と私たちの動静を把握され、常時援助して下さっているのです。私たちは、そのことに感謝しなければならないのに忘れてしまっています。
 次ぎにエネルギーの循環系ですが、人間では血液がその役目を果たしていますが、宇宙では天波が血液に相当します。天波の性質は念波とまったく同じですが、主としてエネルギーを運ぶ場合には天波の語を用いることにしています。
 宇宙全体に渡るエネルギーを宇宙センターは供給しているのですから、それは気の遠くなるような巨大な量です。私たちは太陽から来るエネルギーに驚嘆していますが、実はこれも宇宙全体ではごく一部にすぎません。
好み:★★★
(注:独断と偏見によるお薦め度、または記憶による感動度・ショック度。一押し、二押し、三押し、特薦。)

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