home > 通信 > 『アセンション館通信』第406号:“火と、そのなかの鉄片”の喩え



━━━━☆☆☆☆━━━━━━━━━━━━━━ by paritosho ━
  ☆☆   ☆☆ 
 ☆☆     ☆☆『アセンション館通信』2012/1/8(第406号)
☆☆   ☆   ☆☆
☆☆      ☆★ 【気刊】――「私は在る」に導かれ♪――
-☆☆---------☆☆------------------------------------------
 ☆☆   ☆☆          https://www.ascensionkan.com/
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◇◇ このメルマガの趣旨 ◇◇

このメルマガはアセンション館主人 pari と称するある個人幻想に
自己同化した観照者が覗き見た風景の報告です。(*^_^*)

マインドを超えるにはマインドを使ってマインドを知るのが最善の
準備という言葉を信じた、現象世界に興味を失うための努力です。

内容は人畜無害、でも読む人は相当変わってますね。現在 886名
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◇◇ もくじ ◇◇

1.“火と、そのなかの鉄片”の喩え

2.写経ニサルガダッタ:【96 記憶と期待を放棄しなさい】の1

3.いただいたお手紙から: 或る私さん

4.編集後記:欲望も……恐怖も……今この瞬間に……
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■ 1.“火と、そのなかの鉄片”の喩え
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結構どんよりした雲が上を覆っています。

外はずいぶん寒いみたいですよ。

今日はドント焼きの日なのだそうで、連れ合いは下の道祖神の掃除
に出ています。

まあ、わたしはこうして家のなかでぬくぬくとしてます。(^^;)

もちろん、この身体は地上に生存しているので、道祖神やら他にも
いろいろな神々のお世話になっているのかもしれませんが。

でも……世界に組み込まれて……お世話になっているのは……身体
と想念だけですよね……。

身体と想念は……何か新規な感覚的体験を期待して……今この瞬間
に……うかうかと夢に誘い込まれるみたいですけど……。

実際……世界のことを思うと……急に……不安神経症が機能しはじ
めるようなところがあって。

この世のショバ代は……なかなか高いですよ。

命まで取ろうとは言わない……てなヤクザな科白がありますが……
はてさて……すべて真我のなかの想像なんですねぇ。(-_-)

連れ合いが戻ってきて……暖かい家のなかで近所の方とお喋りをは
じめたので……わたしもここらで……お喋りをはじめます。

(*^_^*)

さて、またまた一週間が過ぎて、楽しい“アセンション噺”ならぬ
“「私は在る」噺”にお付き合いいただく時間がまいりました。

『アセンション館通信』配達人の pari です。(^^)/

みなさま固有の「私は在る」の中で、いかがお過ごしでしょうか?

一度聞こえてしまうと……もう二度と聞かなかった状態には戻せな
い……という言葉はあるものです。

例えば……ニサルガダッタのこの言葉。

------------------------------------------------------------
 ひとたびあなたの想像以外は何も困難をもたらすことができない、
 と絶対の確信をもって知るなら、あなたは欲望や恐れ、概念や見
 解に注意を払わず、真実とともにのみ生きるだろう。
 
                     『私は在る』(p131)
                  http://tinyurl.com/s747u
------------------------------------------------------------

うーむ……。(-_-)

欲望も恐れも……概念や見解も……何ひとつ……注意を払うに値し
ないことが……わかったなら……。

そうなったら……もうマインドは……この人(というのか)に対し
て……何ひとつ価値あるものは……創造できないでしょうね。

逆に言うと……マインドにできることは……虚構の欲望や恐れ……
概念や見解を……想像することだけ……というわけか。(-_-)

なるほどなぁ……。(-_-;)

だから……われわれはすぐに……欲望や恐れ……概念や見解に……
夢中になるのか……。(*-_-*)

というと……つまり……マインドの……自画自賛ということだ。

いわれを聞けば……ありがたや……。(-||-)

人の一生は……いわば……その時々の欲望の対象をかき集めて……
それをゴミにし……捨てていく過程……のようなものだものなぁ。

マインドの生涯は……独自の……欲望や恐れ……概念や見解を……
想像しては……幻滅し……解体していく……過程なのかも。

すべては……自分の想像……マインドの自画自賛なんだ……。

面白いあいだは……つづけられる。

しかし……賞味期限がすぎたら……もうつづけられない。

そういうもの……なのかもなぁ……。

そうか……。(@_@)

自分の想像を……続けるほうが面白いかどうかを……しっかり……
調べる必要があるんだ。

だって……ニサルガダッタのこの言葉……、

「ひとたびあなたの想像以外は何も困難をもたらすことができない、
 と絶対の確信をもって知るなら、あなたは欲望や恐れ、概念や見
 解に注意を払わず、真実とともにのみ生きるだろう」

というこの言葉が……本当だとしたら……。

そしてまた……、

> あなたはあなた自身のための牢獄を築くことに、たいへんなエネ
> ルギーをつぎこんできた。

という言葉のリアリティが……納得できるなら……。

それにつづく、

> 今、それを破壊するためにできるかぎりを費やしなさい。

という言葉を……無視することはできなくなる。

そのうえ、

> 事実、破壊することはたやすい。

とまで……マハラジは保証しているのだから……。

------------------------------------------------------------
 なぜなら、偽物は発見されたそのときに消え去るからだ。
 すべては「私は在る」という想念にかかっている。
 それを徹底的に調べるがいい。
 それはあらゆる困難の根底に存在している。
 それはあなたを実在から分かつ皮のようなものだ。
 実在は皮の内側にも外側にもある。
 しかし、皮そのものは実在ではないのだ。
 この「私は在る」という想念はあなたとともに生まれてきたので
 はない。
 あなたはそれなしでも充分申し分なく生きたことだろう。
 それはあとになって、身体との自己同一化のために現れた。
 それがありもしなかった分割という幻想をつくり出したのだ。
 それがあなた自身の世界のなかで、あなたを異邦人にしてしまっ
 た。
 そして世界を異質な、敵意あるものにしてしまったのだ。
 「私は在る」という感覚なしでも人生は続いていく。
 私たちにも「私は在る」という感覚のない平和で幸福なときはあ
 る。
 「私は在る」が戻るとともに、困難がはじまるのだ。
 
                     『私は在る』(p317)
------------------------------------------------------------

(-||-)

> なぜなら、偽物は発見されたそのときに消え去るからだ。

だから……否定しようのないところまで……見破ればいいんだ。

> すべては「私は在る」という想念にかかっている。

はい。

> それを徹底的に調べるがいい。

わかりました。

> それはあらゆる困難の根底に存在している。
> それはあなたを実在から分かつ皮のようなものだ。
> 実在は皮の内側にも外側にもある。
> しかし、皮そのものは実在ではないのだ。

わかります。

> この「私は在る」という想念はあなたとともに生まれてきたので
> はない。
> あなたはそれなしでも充分申し分なく生きたことだろう。

……。(-_-)

> それはあとになって、身体との自己同一化のために現れた。
> それがありもしなかった分割という幻想をつくり出したのだ。
> それがあなた自身の世界のなかで、あなたを異邦人にしてしまっ
> た。

(-_-;)

> そして世界を異質な、敵意あるものにしてしまったのだ。

ああ……。

> 「私は在る」という感覚なしでも人生は続いていく。

はい。

> 私たちにも「私は在る」という感覚のない平和で幸福なときはあ
> る。

確かに。

> 「私は在る」が戻るとともに、困難がはじまるのだ。

わかりました。

……。

> すべては「私は在る」という想念にかかっている。

この……「私は在る」という想念が……不安の根源なんですね。

この想念を……徹底的に……調べる必要があるんだ。

セイラー・ボブさんは……ニサルガダッタの許で……「私」という
「個人」に……どんな実体もないことを……得心したんですよね。

そして……オーストラリアに戻ってからも……そのことを人びとに
……伝えつづけたわけです。

その過程で……セイラー・ボブさんが発明したレトリック……本当
に……すばらしいです。

『ただそれだけ』(http://tinyurl.com/7o89r5x)を繰り返し読ん
でいて……つくづく感心しました。

それで……ちょっと他のも……読んでみたくなったんですよね。

まず手を出してみたのが……この本↓でした。

『What's Wrong with Right Now?』(http://tinyurl.com/7d3dnqf)

ときどき……この本からもご紹介するかもしれません。

ただ……訳本がないので……試訳ですけど。

ニサルガダッタが勧める、

> すべては「私は在る」という想念にかかっている。
> それを徹底的に調べるがいい。

というこの作業を……強力な助っ人、セイラー・ボブさんにも……
手伝ってもらいましょう。

ラマナ・マハルシは……よく幻影と実在を……“蛇とロープ”に喩
えますよね。

例えば……こんな具合です。

------------------------------------------------------------
 質問者 私たちがさまざまな方法で見、感じ、触れているこの世
     界は何か夢のようなもの、幻想なのでしょうか?
 
 マハルシ
 もしあなたが真理を、ただ真理のみを求めるならば、世界を非実
 在として受け入れる以外に方法はない。
 
 質問者 なぜでしょうか?
 
 マハルシ
 その理由は明らかだ。
 世界が実在だという考えをあなたが捨て去らないかぎり、あなた
 の心はいつも世界を追い求めるからである。
 存在するものは実在だけであるにもかかわらず、現れを実在と見
 なせば、実在そのものを知ることはけっしてできないだろう。
 このことが「ロープのなかの蛇」という類比によって説明されて
 いる。
 あなたは騙(だま)されて一本のロープを蛇だと信じ込むかもし
 れない。
 そこに蛇を見ているかぎり、ロープを見ることはない。
 あなたにとっては実在しない蛇が実在し、本物のロープがまった
 く実在していないように見えるのである。
 
                 『あるがままに』(p327-328)
                 http://tinyurl.com/2aar6zj
------------------------------------------------------------

こうしてみると……“蛇とロープ”の喩えは……かならずしも……
ラマナ・マハルシの発明ではないのかもしれませんね。

もともと……オープンシークレットである……インドの霊的伝統の
なかで……伝えられてきた喩えなのかもしれません。

この喩えで……はっきりわかるのは、

> そこに蛇を見ているかぎり、ロープを見ることはない。

ということです。

> あなたにとっては実在しない蛇が実在し、本物のロープがまった
> く実在していないように見えるのである。

“幻影(蛇)”が実在すると信じているかぎり……「実在(本物の
ロープ)」を見ることはない……と。

この喩えは……わかるようでいて……なかなかその真意を……つか
みにくいところがあります。

ちょっと……もう少し踏み込んだ言い方にしてみましょうか……。

“現れ”にフォーカスするかぎり……それを“現している実在”に
フォーカスすることはできない……とも言えるかもしれません。

あるいは……“現れ”にフォーカスしているかぎり……“現してい
る実在”にとどまることはできない……とも。

ボブさんの上述の本……『What's Wrong with Right Now?』に……
とても面白い比喩が……ありました。

それは……“火と、そのなかの鉄片”の喩えです。

まずは……この比喩が現れるまでの文脈をたどっておきましょう。

------------------------------------------------------------
 私たちが在るものを変更しうる唯一の方法は、何らかのやり方や
 形式で、それを訂正、修正、または改変することです。
 それができるのはマインドだけです。
 「向こうのあの椅子は場所が違うから、あれは動かそう」と。
 それはもはや在るものではありません。
 それは私が考えること、こうしたいと思うことです。
 それが起こったことのすべてです。
 「あれはあそこにあるべきではない」というわけです。
 その思考は、それ自体では、いかなる力も持っていません。
 それは単なる思考です。
 ただ言葉に依存しているだけのものです。
 しかしそれは自分が信じる、あるいは調べるまでそれを自分だと
 信じてきた、この「私」を参照しています。
 それがそうであるのは、その「私」に付加されたもの、その信念
 が「自己中心」あるいは「参照点」となってしまったからです。
 すべてはその参照点から評価されます。
 そしてそれが純粋な知性と密接に結びついているために、自分が
 その知性だと信じてしまったのです。
 
            『What's Wrong with Right Now?』(p52)
                 http://tinyurl.com/7d3dnqf
------------------------------------------------------------

ここまで……いいですよね。

“あるがまま”に変更を加えようとするのは……じつは単なる思考
にすぎない。

言葉以外の……どんな実体も……そこにはない、と。

そして……そこに“火とそのなかの鉄片”の喩えが現れるのです。

単なる思考が……舞い上がり……燃え上がるわけです。

------------------------------------------------------------
 それは火のなかの一片の鉄のように、赤熱し、まさに火のように
 燃え上がります。
 今もしその鉄片に心があったら、自分が火だと思って「私はこれ
 やあれを燃やそう」と考えるでしょう。
 しかし、それを火から取りだしたら、それに何ができますか?
 「私はできる」、「私はする」、「私は在る」という思考も、そ
 れと同じです。
 それらを気づきから、意識から、純粋な知性から引き離したら、
 どんな実体をもっているでしょうか?
 気づきなしにそれらが自立できますか?
 もしあなたが意識でなかったら、気づきでなかったら、あなたは
 たったひとつの想念ですら持てますか?
 
            『What's Wrong with Right Now?』(p52)
------------------------------------------------------------

うーむ。(-_-;)

この“火と、そのなかの鉄片”の喩えは……真のパワーがどこにあ
るのかを……意識させてくれます。

あなたが見ている……その赤熱した鉄片には……じつは何の実体的
なパワーも……ないのだと。

その鉄片は……単なる言葉でできているにすぎない。

それを赤熱させているのは……あなたの注意なのだ、と。

マハラジは、

> 欲望とは単にある想念にマインドを固定させることだ。

と……言います。

そして、

> それに注意を払わないことで、その常道にはまる習慣を捨て去り
> なさい。(p356)

と。

このごろ……よく「欝(うつ)」の話を耳にしますけど。

「鬱病とは単にある想念にマインドを固定させることだ」

と言い換えても……まったく違和感がないというか……。

欲望も……鬱病も……同じようなものなんですね……。

少なくとも……同じように……想像され……捏造されたわけです。

マハラジの……この言葉↓……。

------------------------------------------------------------
 生命への執着は不幸への執着だ。
 私たちは私たちに苦痛を与えるものに執着するのだ。
 私たちの本性とはそんなものなのだ。
                     『私は在る』(p436)
------------------------------------------------------------

この言葉の……真実性が……嫌でも……納得されてきますねぇ。

でも……ボブさんの“火と、そのなかの鉄片”の喩え……これ……
なかなかいいでしょ。

マハルシの……“蛇とロープ”の喩えとは……また違う働きが……
あるような気がします。

あらゆるものは……すべて真我のなかにあるのですが……ただ……
注意を向けることによって……それは赤熱する……。

それは……ロープから……蛇になる……。

真のパワーは……見ている者のなかに……今のなかに……在る。

------------------------------------------------------------
 永久的なもの、それはあなた自身の存在である。
 真我として在りなさい。
 それが至福である。
 あなたはいつもそれなのである。
                    『あるがままに』(p58)
                 http://tinyurl.com/2aar6zj
------------------------------------------------------------

……。(-_-)

ありがとうございました。<(_ _)>

(-||-)

今日はこんなところで。

……。

m(_ _)m


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 2.写経ニサルガダッタ:【96 記憶と期待を放棄しなさい】1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

こんな言葉が……耳にとまりました。

> すべての相違は現れのなかにだけあり、実際はひとつなのだと悟
> るまで、可動のものから不動のものを、変化するもののなかから
> 不変のものを識別することを学びなさい。

そして……、

> あなたが行為について心配する必要はない。
> マインドとハートの面倒を見るがいい。

と。(-||-)

では【96 記憶と期待を放棄しなさい】の1回目です。

(いつものことながら、無断引用というよりは、無料宣伝と理解さ
 れることを願っています。(-||-) )

最初に通しで写経するので、それを読んでいただければいいです。

------------------------------------------------------------
 質問者 私はアメリカで生まれました。この一年間は、マディア
     ・プラデーシュにあるアーシュラムに滞在し、ヨーガと
     そのさまざまな相を研究していました。偉大なシヴァー
     ナンダ・サラスヴァティの弟子をグル(師)とする私た
     ちの師は、モンギュルに滞在しています。私はシュリー
     ・ラマナアシュラムにも滞在していました。ボンベイで
     はゴエンカによって主催されているビルマ式の集中瞑想
     コースに参加しました。それにもかかわらず、私はいま
     だ平和を見いだしてはいません。自己制御と日々の規律
     には改善が見られますが、ただそれだけです。私には何
     が何によってひき起こされたのか正確には言えません。
     多くの聖地も訪れてきました。それらはどのように私に
     影響を与えてきたのかは、私には言えません。
 
 マハラジ
 遅かれ早かれ、良い結果が現れるだろう。
 シュリー・ラマナアシュラムでは何か指導を受けたのだろうか?
 
 質問者 ええ。あるイギリス人が教えてくれました。それから、
     そこに定住しているジニャーナ・ヨーガを修めるインド
     人もまたレッスンをしてくれました。
 
 マハラジ
 あなたの予定は?
 
 質問者 ビザの関係で、アメリカに戻らなければなりません。理
     学士の学位を取得して自然治癒法を研究し、それを職業
     にしようと思っています。
 
 マハラジ
 間違いなく良い職業だ。
 
 質問者 たとえいかに犠牲を払っても、ヨーガの道を追求してい
     こうとすることに、何らかの危険があるでしょうか?
 
 マハラジ
 家が火事で燃えているとき、マッチ棒が危険だろうか?
 実在を探求することは、すべての仕事のなかでもっとも危険なも
 のだ。
 なぜなら、それはあなたの住んでいる世界を破壊するからだ。
 しかし、もしあなたの動機が真理と生命への愛であるならば、恐
 れる必要はない。
 
 質問者 私は自分自身のマインドを恐れています。それはとても
     不安定なのです!
 
 マハラジ
 あなたのマインドの鏡のなかで、イメージが現れては消えていく。
 鏡はそのままだ。
 すべての相違は現れのなかにだけあり、実際はひとつなのだと悟
 るまで、可動のものから不動のものを、変化するもののなかから
 不変のものを識別することを学びなさい。
 神、ブラフマン、母体(プラクリティ)、名前はともかく、この
 基本的なアイデンティティだけが、すべてはひとつだという真我
 の実現なのだ。
 ひとたびあなたが直接体験から生まれた確信とともに「私は世界
 であり、世界は私自身だ」と言うことができたとき、一方であな
 たは欲望と恐れから自由であり、もう一方では世界に対する完全
 な責任があるのだ。
 人類の愚かな悲しみはあなたの唯一の関心事となるのだ。
 
 質問者 それでは、ジニャーニ(賢者)にさえも問題はあるので
     すね!
 
 マハラジ
 そうだ。
 だが、それはもはや彼の創造したものではない。
 彼の悲しみは罪の感覚によって毒されたものではないのだ。
 ほかの人たちのために苦しむことは何も間違ったことではない。
 あなたがたのキリスト教はこのことを根底に置いているのだ。
 
 質問者 すべての苦しみは自己による創造物なのではありません
     か?
 
 マハラジ
 そのとおりだ。
 苦しみをつくり出す分離した自己がそこにあるかぎりは。
 究極的に、そこには罪も、犯罪も、報復もなく、ただ生命の果て
 しない変容があるだけだとあなたは知るのだ。
 個人的な「私」が消え去るとき、個人的苦しみも消え去る。
 大いなる慈悲の悲哀と不必要な苦痛は残るのだ。
 
 質問者 ものごとの成り立ちのなかに何か不必要なものがあるの
     でしょうか?
 
 マハラジ
 必要なものは何もない。
 不可避なものも何もない。
 習慣と情熱は盲目にし、惑わせる。
 慈悲心による気づきが癒し、救いをもたらすのだ。
 私たちにできることは何もない。
 私たちにできることは、その本性にしたがってものごとが起こる
 にまかせるだけだ。
 
 質問者 あなたは完全な受動性を指示されるのでしょうか?
 
 マハラジ
 明晰性(めいせきせい)と慈愛が行為なのだ。
 愛がたゆむことはない、明晰性が導いていく。
 あなたが行為について心配する必要はない。
 マインドとハートの面倒を見るがいい。
 愚かさと利己主義が唯一の悪なのだ。
 
                   『私は在る』(p513-515)
                  http://tinyurl.com/s747u
------------------------------------------------------------

(-||-)

> 質問者 私はアメリカで生まれました。この一年間は、マディア
>     ・プラデーシュにあるアーシュラムに滞在し、ヨーガと
>     そのさまざまな相を研究していました。偉大なシヴァー
>     ナンダ・サラスヴァティの弟子をグル(師)とする私た
>     ちの師は、モンギュルに滞在しています。私はシュリー
>     ・ラマナアシュラムにも滞在していました。ボンベイで
>     はゴエンカによって主催されているビルマ式の集中瞑想
>     コースに参加しました。それにもかかわらず、私はいま
>     だ平和を見いだしてはいません。自己制御と日々の規律
>     には改善が見られますが、ただそれだけです。私には何
>     が何によってひき起こされたのか正確には言えません。
>     多くの聖地も訪れてきました。それらはどのように私に
>     影響を与えてきたのかは、私には言えません。

なるほど。

> マハラジ
> 遅かれ早かれ、良い結果が現れるだろう。

そのとおりですよね。(-_-)

> シュリー・ラマナアシュラムでは何か指導を受けたのだろうか?

親切ですね。

> 質問者 ええ。あるイギリス人が教えてくれました。それから、
>     そこに定住しているジニャーナ・ヨーガを修めるインド
>     人もまたレッスンをしてくれました。
> 
> マハラジ
> あなたの予定は?
> 
> 質問者 ビザの関係で、アメリカに戻らなければなりません。理
>     学士の学位を取得して自然治癒法を研究し、それを職業
>     にしようと思っています。
> 
> マハラジ
> 間違いなく良い職業だ。

必要な応対を……なさっているのでしょう。

> 質問者 たとえいかに犠牲を払っても、ヨーガの道を追求してい
>     こうとすることに、何らかの危険があるでしょうか?
> 
> マハラジ
> 家が火事で燃えているとき、マッチ棒が危険だろうか?

ふふ。

> 実在を探求することは、すべての仕事のなかでもっとも危険なも
> のだ。

危険なレベルまで……行きたいものです。

> なぜなら、それはあなたの住んでいる世界を破壊するからだ。

世界を破壊する……ところまで……。

> しかし、もしあなたの動機が真理と生命への愛であるならば、恐
> れる必要はない。

はい。(-||-)

> 質問者 私は自分自身のマインドを恐れています。それはとても
>     不安定なのです!

うん。

> マハラジ
> あなたのマインドの鏡のなかで、イメージが現れては消えていく。
> 鏡はそのままだ。

はい。

> すべての相違は現れのなかにだけあり、実際はひとつなのだと悟
> るまで、可動のものから不動のものを、変化するもののなかから
> 不変のものを識別することを学びなさい。

わかりました。

> 神、ブラフマン、母体(プラクリティ)、名前はともかく、この
> 基本的なアイデンティティだけが、すべてはひとつだという真我
> の実現なのだ。

はい。

> ひとたびあなたが直接体験から生まれた確信とともに「私は世界
> であり、世界は私自身だ」と言うことができたとき、一方であな
> たは欲望と恐れから自由であり、もう一方では世界に対する完全
> な責任があるのだ。

そうか。(-_-)

> 人類の愚かな悲しみはあなたの唯一の関心事となるのだ。

なるほど。

> 質問者 それでは、ジニャーニ(賢者)にさえも問題はあるので
>     すね!

おお……上手いことを言う……。

> マハラジ
> そうだ。
> だが、それはもはや彼の創造したものではない。

そういうことか……。

> 彼の悲しみは罪の感覚によって毒されたものではないのだ。

なるほど。

> ほかの人たちのために苦しむことは何も間違ったことではない。
> あなたがたのキリスト教はこのことを根底に置いているのだ。

親切だなぁ。

> 質問者 すべての苦しみは自己による創造物なのではありません
>     か?

うん。

> マハラジ
> そのとおりだ。
> 苦しみをつくり出す分離した自己がそこにあるかぎりは。

はい。

> 究極的に、そこには罪も、犯罪も、報復もなく、ただ生命の果て
> しない変容があるだけだとあなたは知るのだ。

そうか……。

> 個人的な「私」が消え去るとき、個人的苦しみも消え去る。

はい。

> 大いなる慈悲の悲哀と不必要な苦痛は残るのだ。

なるほど。

> 質問者 ものごとの成り立ちのなかに何か不必要なものがあるの
>     でしょうか?

うん。

> マハラジ
> 必要なものは何もない。

やっぱり。

> 不可避なものも何もない。

おお……。

> 習慣と情熱は盲目にし、惑わせる。

なるほど。

> 慈悲心による気づきが癒し、救いをもたらすのだ。

そういうことなんだ……。

> 私たちにできることは何もない。

(-_-)?

> 私たちにできることは、その本性にしたがってものごとが起こる
> にまかせるだけだ。

ああ……そうなのか……。

> 質問者 あなたは完全な受動性を指示されるのでしょうか?

確かに。

> マハラジ
> 明晰性(めいせきせい)と慈愛が行為なのだ。

お……。(@_@)

> 愛がたゆむことはない、明晰性が導いていく。

うーむ。

> あなたが行為について心配する必要はない。

あ……はい。

> マインドとハートの面倒を見るがいい。

わかりました。

> 愚かさと利己主義が唯一の悪なのだ。

そうか……。(;_;)

……。(-_-)

ありがとうございました……。<(_ _)>

(-||-)

今日の写経は、ここまでです。

m(_ _)m


      …………○…………○…………○…………


『私は在る』の「目次」はここ↓に置いてあります。
https://www.ascensionkan.com/books/I_AM_THAT-index.html

ときどき「ニサルガ辞書」で遊んでみてください。
https://www.ascensionkan.com/ndic/

新しい「ラマナ・マハルシ辞書」はここです。
https://www.ascensionkan.com/rdic/

おこがましくも『アセ通』既刊号はすべてここに置いてあります。
https://www.ascensionkan.com/mm/


      …………○…………○…………○…………



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■ 3.いただいたお手紙から:或る私さん
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▼『アセ通』への「私は在る」関連ご意見投稿フォーム:
http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P48750702
というのを作らせていただきました。(^^;)

「私は在る」に関するご意見・ご感想・シェアリング、または単な
るメールなど、ご自由にお書きいただければと思います。


        …………○…………○…………○…………


本当に久しぶりに、或る私さんからお便りをいただきました。

或る私さんの灰色の脳は……相変わらず健在みたいですよ。

早速ご紹介します。

【件名】: 
------------------------------------------------------------
 こんにちわ、pariさん。
 ご無沙汰しております。
 
 私、思うんです。
 
 人間ってぶっちゃけて言えば食欲と性欲でなりたっているんだと
 思います。脳はそれを満たすために最も効率的に考えていく。
 そしてその中で暇な脳はそんな野蛮な(?)ことしなくても脳を
 いかにして満足させるかを考え始める。
 
 それで脳は自己と体との関連性を切って体と遺伝子が生き残るた
 めのすべての悪行をわすれ、罪の意識を自ら許し、無かったこと
 にすることで、脳は平和を取り戻す事に気づく・・・
 
 平和になった脳は性欲と食欲の為に存在していた自分自体の必要
 性を失う事にも気づく・・・
 
 脳が脳の必要性がないと悟ると残るのは個体である体を守ること
 ではなくなり、苦痛も快楽もただただ過ぎ去るものの中で何の執
 着もなく見るようにしようとする。
 
 生命活動を自ら止める必要なんてなく、ただあるだけ・・・
 
 論理は自分(脳)が必要ないと悟るまで必要で、後はすべての心
 (脳がつくり出す物語)を許すことが重要になる・・・
 
 男は女を許し、女は男を許し、食べ物は食べるものを許し、食べ
 る物は食べ物を許す・・・
 
 そして許しあった純粋なエネルギーはただただ頭のない世界で平
 和の為に調和の為に働くようになる・・・のでは・・・?
 
 論理が終われば・・・信じる心が必要になるんではないかと思い
 ました。自分は罪物(脳)では決してないと信じる事・・・
 
 ある意味、自分が神だと信じる見たいで気持ち悪いですよね。
 ま、自分の脳が神だと信じる事は明らかに間違っていると思いま
 す。
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> こんにちわ、pariさん。

お久しぶりです。

> ご無沙汰しております。

こちらこそです。

お便りありがとうございました。

> 私、思うんです。

はい。

> 人間ってぶっちゃけて言えば食欲と性欲でなりたっているんだと
> 思います。

ははは。(*^_^*)

いかにも……或る私さんらしい。

> 脳はそれを満たすために最も効率的に考えていく。

なるほど。

> そしてその中で暇な脳はそんな野蛮な(?)ことしなくても脳を
> いかにして満足させるかを考え始める。

ほう。

> それで脳は自己と体との関連性を切って体と遺伝子が生き残るた
> めのすべての悪行をわすれ、罪の意識を自ら許し、無かったこと
> にすることで、脳は平和を取り戻す事に気づく・・・

へえ……。

こういう展開は……或る私さんの独壇場ですね。(^^)/

> 平和になった脳は性欲と食欲の為に存在していた自分自体の必要
> 性を失う事にも気づく・・・

なるほど。

自分の存在価値を……失うわけですか。

> 脳が脳の必要性がないと悟ると残るのは個体である体を守ること
> ではなくなり、苦痛も快楽もただただ過ぎ去るものの中で何の執
> 着もなく見るようにしようとする。

うん……脳の機能としては……希薄になっていくんですね。

> 生命活動を自ら止める必要なんてなく、ただあるだけ・・・

なるほど……脳として……楽な道を選び……解体していく、と。

> 論理は自分(脳)が必要ないと悟るまで必要で、後はすべての心
> (脳がつくり出す物語)を許すことが重要になる・・・

そうかぁ……。

> 男は女を許し、女は男を許し、食べ物は食べるものを許し、食べ
> る物は食べ物を許す・・・

ふーむ。

> そして許しあった純粋なエネルギーはただただ頭のない世界で平
> 和の為に調和の為に働くようになる・・・のでは・・・?

おお……。

成仏ですかねぇ。(-||-)

> 論理が終われば・・・信じる心が必要になるんではないかと思い
> ました。

なるほど。

> 自分は罪物(脳)では決してないと信じる事・・・

そうですか……なんだか脳だけ……差別されているような。(^_-)

これも……現れの一部だとは……思われますが。

> ある意味、自分が神だと信じる見たいで気持ち悪いですよね。

え……気持ち悪いですか。(?_?)

> ま、自分の脳が神だと信じる事は明らかに間違っていると思いま
> す。

まあ……自分がいて……その自分が神だと信じることは……明らか
に間違っている……かもしれませんね。

そういう方は……精神病院にもたくさんいるでしょうね。

しかし……そうも言えるでしょうが……。

ただ……正しいとか……間違いだとかは……単に……意識のなかの
……一隅にすぎない……のかもしれませんね。

現れは……総じて……ただ“あるがまま”……というか……。

ま……わかりませんが……。

久しぶりのお便り……とても嬉しかったです。

ありがとうございました。

m(_ _)m


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■ 4.編集後記:欲望も……恐怖も……今この瞬間に……
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以前……抽象とは……微分と積分だ……みたいなことを思ったこと
がありました。

それは……意識の世界では……次元とも言い換えられるかもしれま
せん。

あるいは……単に……退化なのかもしれません。

意味があると思っていたことが……段々……その意味が希薄になっ
て……微分したり……積分したりする……。

それでも……意味を保持できなくなって……崩壊していく。

そういうことかもしれません。

自然過程のなかには……誕生と崩壊があって……。

実在は……ただそれを可能にしているだけ……なのでしょうか。

欲望も……恐怖も……今この瞬間に……発生しているんですね。

風邪など……引かれませぬように。

<(_ _)>


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■ 【作者】 『アセンション資料館』主人 pari
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