home > 通信 > 『アセンション館通信』第427号:白墨が文字を書く前の黒板に



━━━━☆☆☆☆━━━━━━━━━━━━━━ by paritosho ━
  ☆☆   ☆☆ 
 ☆☆     ☆☆『アセンション館通信』2012/6/10(第427号)
☆☆   ☆   ☆☆
☆☆      ☆★ 【気刊】――「私は在る」に導かれ♪――
-☆☆---------☆☆------------------------------------------
 ☆☆   ☆☆          https://www.ascensionkan.com/
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◇◇ このメルマガの趣旨 ◇◇

このメルマガはアセンション館主人 pari と称するあるパターンに
浮上している心象風景の報告です。

現象のなかに得るべき何ものもなく、探求するその人もいないこと
が納得されても、なおも惰性で書くことが起こっているようです。

内容は人畜無害、でも読む人は相当変わっていますね。現在884名
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◇◇ もくじ ◇◇

1.白墨が文字を書く前の黒板に

2.写経ニサルガダッタ:
       【38 霊的修練は意志の主張と再主張だ】の1回目

3.いただいたお手紙から:motherさん

4.編集後記:ジェームズ・ブラーハさんの質問を……
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■ 1.白墨が文字を書く前の黒板に
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眼前の緑たちが……たっぷりと雨を含んで……膨れています。

ツツジの赤と……マーガレットの白が……二段の帯になって……。

こうして……わずかの文章を書くと……もうそれで耳鳴りが大きく
なります。

バカですねぇ……誰に頼まれたわけでもないのに。(-_-)

思いは浮かぶ……掴めば実体化する……。

きまったことです。

風車は……息を吹きかければ回ります。

現れは……興味を向ければ……やがて次の画面に切り替わります。

同じ画面にとどめようとすると……苦しみが起こる。

きまったことです。

意識のコンテンツは……源である背景から……湧いてくる。

それぞれのコンテンツは……それぞれ固有の情緒を……誇示してい
るようにも……見えます。

それぞれのコンテンツに……固有の意味があるかのように。

でもじつは……どんな現れも……それ自体のなかに……固有の実体
をもっているわけではない。

それぞれのコンテンツ……それぞれの情緒は……対極とのバランス
のなかで……つかの間の現れを……獲得しているだけです。

現れはつねに……対極の極相のなかに……流れ込んでいく。

それしか……現れようは……ないわけだから。

現れのなかに……究極の現れ……というものはありません。

現れのなかに……現れからの出口……というものはありえません。

意識のコンテンツは……源である背景から……湧いてくる。

意識のコンテンツのなかに……安らぎは……ありえません。

安らぎは……源である背景のなかにしかない。(-_-)

(*^_^*)

さて、またまた一週間が過ぎて、楽しい“アセンション噺”ならぬ
“「私は在る」噺”にお付き合いいただく今が巡ってきました。

『アセンション館通信』配達人の pari です。(^^)/

みなさま固有の「私は在る」を……いかがお過ごしでしょうか?

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 あなたは二時間の講義をしていたかもしれない。
 それが終わったとき、それはどこへ行ったのだろうか?
 それは講義のはじめ、中間、そして終わりのすべてのなかにある
 沈黙のなかへと消え去ったのだ。
 時間の終わるときが来た。
 それは在った。
 だが、それはもうないのだ。
 一生話しつづけた後の沈黙と、一生沈黙していた後の沈黙は同じ
 沈黙だ。
 不死とは「私は在る」という感覚からの自由だ。
 しかもそれは消滅ではない。
 その反対に、それはあなたが思い描く以上にかぎりなく実在で、
 気づいていて、幸福だ。
 ただ、自己意識だけがもうないのだ。
                     『私は在る』(p379)
                  http://tinyurl.com/s747u
------------------------------------------------------------

……。(-||-)

すばらしい。

ここに……可能性のすべてが……明かされているようです。

講義がはじまる前の……何も書かれていないまっさらな黒板……。

そこに……一本の白墨が……文字を書きはじめる。

すると……すべての聴講生の注意が……その文字に注がれる。

聴講生の興味に応じて……いろいろな……情緒や意味や……構造が
語られ……聴講生のマインドに……興奮の火花が飛ぶ。

でもじつは……そこに……固有の意味というものはない。

意味は……聴講生のマインドのなかで……一瞬……点滅するだけ。

そこに……究極の意味もなければ……意味からの出口もない。

白墨が描きだす……物語のなかに……安らぎはない。

どこまでもつづく……移行と変移と……泥濘(ぬかるみ)だけ。

さて二時間の講義が終わり……白墨の文字は……すべて消える。

講義がはじまる前の……まっさらな黒板……。

白墨が文字を書く前の……まっさらな黒板があります。

そこに……もともとの……原因のない平和がある……。

以前……祇園さんに尋ねられて……“「私は在る」の感覚”という
言葉の表すものを……的確にお伝えできなかった。(-_-;)

目をつぶり……息を止め……一瞬思考を止めても……しかもなお…
…そこに在る……【存在の感覚】……「私は在る」……。

コンテンツがなくても……そこに在る【存在の感覚】……。

白墨が文字を書きはじめる前の……まっさらな黒板に……焦点を合
わせることだと……お伝えできたらよかったのかも……。

でも……それも起こったこと……二番目のない一なるもの……その
「認識する空」の……御心のままに……。

(-||-)

……。

今回も……少しボブさんからの無断翻訳をご紹介しますね。

『Living Reality: My Extraordinary Summer With "Sailor" Bob
 Adamson』(http://tinyurl.com/88zpf7p )
(『生きている実在:セイラー・ボブと過ごした途方もない夏』)
からの抽出翻訳です。

著者ジェームズ・ブラーハは……まだボブさんに会っていません。

これは……フロリダから……オーストラリアにかけた……そのほか
の電話の内容です。

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 5月18日

 ジェームズ 不二一元論を理解するには、本当に自分のものにし
       て二度と忘れないようにするには、なかに入って行
       くという何か責任のようなものがあるはずです。例
       えば、あなたはニサルガダッタのところに来る日も
       来る日も連日会いに行って、そして突然それを理解
       しました。行為者がいないこと――「自分」という
       個人がいないことを理解したのです。
       私がこういうことを言うのは、不二一元論は非常に
       私たちの体験に逆らうもので、しかも論理的マイン
       ドの条件づけは非常に強いからです…。本当にその
       理解を完全に得るために、何か為すべきことがある
       でしょうか? もし何かに自分が全力を傾ければ、
       私は成功できます。私は「見ろ、やったぞ。この理
       解をけっして忘れずに覚えていてやる」と言うこと
       ができます。言葉を換えるなら、私は何かを「机上
       に置いて」、その理解をいつも手元にとどめておき、
       ときどき参照点が浮上してきたりしないようにでき
       ます。これは意味をなしますか、それとも単にもう
       ひとつ行為を増やすだけでしょうか?
 
 ボブ
 理解する必要があるのは、どんな行為者もけっして在りえないと
 いうことです。
 いわゆる自己中心というのが何か、あなたは理解していますか?
 
 ジェームズ はい。実際にそれが「自分」だと指し示せるものは
       何もありません。と同時に、それでもなお私の条件
       づけは私に「自分」がいると考えさせるのです。
 
 ボブ
 とりあえず、あなたの条件づけのことはまったく気にしなくてい
 いです。
 ただ、いわゆる「自分」というのは、存在の感覚――自分が存在
 するという知(知っていること)――を「私」という思考が翻訳
 しているにすぎないことを理解することです。
 あなたは自分がいることを確認するために「私は在る、私は在る、
 私は在る」と一日中言いながら歩きまわる必要はありません。
 自分が存在するという知(知っていること)はそこにあります。
 それが純粋な知性エネルギーです。
 
 ジェームズ そのとおりです。
 
 ボブ
 それからその「私は在る」が現れて、それを翻訳するのです。
 しかしそのとき、私たちはその「私は在る」にあらゆる出来事や
 条件づけや体験を付け加えて、ひとつの精神的なイメージを形成
 します。
 そしてそれが自己中心のすべてです――精神的イメージです。
 あらゆるものがそれに関連づけられます。
 あらゆるものがそれとの関係で考慮されます。
 
 そしてその「私」という思考は、それが想念であり、波動である
 ために、その対極に、つまり「非私」や「私以外」に振動してい
 きます。
 それが見かけの分離の感覚です。
 そこが見かけの個人的行為が発生するところであり、そこから何
 らかの力や独立的な性質を持った実体がいる、という信念が起こ
 るのです。
 
 しかしあなたは、気づきあるいは意識が存在しなかったら思考を
 持つことはできないことを明瞭に理解しています。
 つまり「私」という想念やそれにともなうすべて、あなたが自分
 についてもつそのイメージには、独立した本質がありません。
 それは自分で立つことができず、何の実体ももっていません。
 ですからあなたは、そこにはどんな分離の感覚も、また行為者も
 存在していないことを明確に理解しています。
 そこにはいかなる分離した実体も存在していないのです。
 それを明確に理解することが、起こる必要があるすべてです。
 そして、もしあなたがそれを明確に理解したら、また今もそこに
 何もないことを理解しているなら、その誰かは何時いたことがあ
 るでしょうか?
 というわけで、かつて為されたいかなることも、いかなる個人に
 よって為されたものでもないのです。
 
 一度あなたがこれを明確に理解したら、すべては再びすべてを包
 含するようになります。
 
 ジェームズ あなたが「それを明確に理解する」と言うとき、私
       はそこに何か自分には起こっていない肝心なことが
       あるように感じるのです。私は絶えずこのことを心
       のなかで反復します。自分が今まで何も選んだこと
       がない、何もしたことがないということを。そして
       それは私の体験の感覚に非常に逆らうものです。私
       はあなたがおっしゃることを理解するのですが、し
       かしそれは自分の腑に落ちた何かではないようなの
       です。行為者はいないというこの結論には仰天させ
       られるのです。
 
 ボブ
 よろしい、ではもう一度反復してみましょう。
 あなたはたった今、見えていますか?
 あなたはたった今、聞こえていますか?
 
 ジェームズ [笑いながら]それは全部あなたの本やCDで知っ
       ています。
 
 ボブ
 今、私と一緒にやってみましょう。
 あなたの目はあなたに「私は見る」と言いますか?
 あなたの耳はあなたに「私は聞く」と言いますか?
 
 ジェームズ いいえ。
 
 ボブ
 思考が浮上してきて、それを「私は見る」や「私は聞く」に翻訳
 するのです。
 しかし、その「私は聞く」という思考は、実際に聞くことができ
 ますか?
 
 ジェームズ いいえ。
 
 ボブ
 「私は気づいている」という思考は、実際の気づきですか?
 「私は選ぶ」という思考は、実際に選択者ですか?
 「私は考える」という思考は、実際に考える人ですか?
 
 ジェームズ いいえ。
 
 ボブ
 機能しているその知性エネルギー、その「認識する空」以外に、
 どんな実体も存在していません。
 
 ジェームズ つまり、自分でそれを理解していても、私は「そん
       なことが本当にありうるのだろうか?」といぶかり
       続けるのです。あまりにも信じがたく思われます。
 
 ボブ
 あなたはそれらの思考を選ぶのですか?
 
 ジェームズ いいえ。それらはただ浮かんでくるだけです。
 
 ボブ
 まさにそのとおり。
 ですから、あなたは何も、したり、選んだり、考えたりしていな
 いのです。
 これらのことは、ただ起こっていることです。
 
 今、それらの思考と一緒に、すべてがいかにして可能であるかを
 示す何か洞察が浮上してきているかもしれません。
 マインドを通じて浮上する洞察や啓示はほとんどありません。
 マインドは唯一私たちが翻訳機構としてもっているものです。
 洞察はあなたを開いて、あなたがあるがままを見られるようにし
 ます。
 ただそれに少しの時間を与えることです。
 すべてはうまくいっています。
 
 ジェームズ では、基本的に、それがどんなふうに展開しようが、
       理解されようが、それでいいわけですね?
 
 ボブ
 ちょっとあなたの人生を振り返ってみてください。
 これまで何度も、あなたが期待しなかったようなやり方で人生が
 展開したことがありませんか?
 
 ジェームズ [笑いながら]ええ、それが今起こっていることで
       す! 私が好まないやり方でそれが展開しています。
 
 ボブ
 あなたは、それが別であるべきだと考えているのです。
 
 ジェームズ ええ、私はそれが別であるべきだと考えています。
 
 ボブ
 そうあるべきではなかった、と考えてきた、これまでのすべての
 あなたの考えにもかかわらず、人生はあなたを、あなたがたった
 今いるこの場所に連れてきました。
 
 ジェームズ ではこれでいいんですね? それが要点ですか?
 
 ボブ
 ええ。
 [笑いながら]それはあなたを裏切ることはありません。
 古の霊言が「汝のすべての道で神を認めよ、されば神は汝の道を
 示すであろう」と言っているように。
 
 ですから、ただ「オーケー」と言って、ちょっと自分にウィンク
 して微笑み、「問題ありません。あなたが支配者です。支配して
 ください」と言うことです。
 
 ジェームズ わかりました。ええと、自分のシステムから、この
       質問を出す必要があるような気がしたんです。
 
 ボブ
 グッド。
 しかし、そこでもまた、それはまったくあなたの行為ではありま
 せん。
 それはただそのように起こったことです。
 
 ジェームズ これでやっと寝られます。
	 
                  『Living Reality』(p45-48)
                 http://tinyurl.com/88zpf7p
------------------------------------------------------------

ふーむ。

> ジェームズ あなたが「それを明確に理解する」と言うとき、私
>       はそこに何か自分には起こっていない肝心なことが
>       あるように感じるのです。私は絶えずこのことを心
>       のなかで反復します。自分が今まで何も選んだこと
>       がない、何もしたことがないということを。そして
>       それは私の体験の感覚に非常に逆らうものです。私
>       はあなたがおっしゃることを理解するのですが、し
>       かしそれは自分の腑に落ちた何かではないようなの
>       です。行為者はいないというこの結論には度肝を抜
       かれます。

著者のジェームズさんのこの言葉……わかりますよね。(-_-)

でも……ボブさんはあくまでも……こう言います。

> 理解する必要があるのは、どんな行為者もけっして在りえないと
> いうこと

だ、と。

そして……「自分」というのは……存在の感覚(自分が存在するこ
とを知っている感覚)の……「私」思考による翻訳語なのだ、と。

「自分」という実体が存在するわけではなく……実在するのは……
存在の感覚……なんですよねぇ。(-_-;)

が……実在する【存在の感覚】を……マインドは……「私は在る」
……としか翻訳できない。

実際は……「他者」を呼び起こしてしまう「私」……が存在するわ
けではなく……実在するのは【存在の感覚】だけなんですけど。

しかし一度……この「私」という訳語が……まかり通ってしまうと
……さまざまの架空のドラマが……展開する。

われわれが知っているような……人生が……。(>_<)

というか……神がそう望まれている……わけでしょうね。(^_-)

そして……冗談もほどほどにしてほしい……という状況が生まれて
……今度は……虚構が退縮するドラマが……始まるわけでしょう。

肉体の人生に……若さというものがあるように……夢を紡ぐ架空の
当人の人生にも……興味といったようなものがあるのでしょうか。

つねに無料上映されている……宇宙劇場のドラマに……興味を持て
ば……それはリアルになる……現実になる……「蛇」になる。

興味を失えば……それは「ロープ」になる……そして刺が抜ける。

いずれにしろ……夢との接点に実在するのは……【存在の感覚】だ
け……。

なんとも……はや……。

------------------------------------------------------------
 どこであろうと、それが導くところ、それは夢だ。
 夢を超えていこうとする考えそのものが幻想なのだ。
 なぜどこかへ行かなければならないのか?
 あなたはただ世界という夢を見ているのだ、ということを悟りな
 さい。
 そして、出口を探すのはやめなさい。
 夢があなたの問題なのではない。
 問題は、あなたが夢のなかのある部分が好きで、別の部分が嫌い
 だということだ。
 すべてを愛すがいい。
 あるいは何も愛さないことだ。
 そして不平を言うのはやめなさい。
 あなたが夢を夢として見たとき、為(な)すべきことはすべて為
 し終えたのだ。
                     『私は在る』(p135)
------------------------------------------------------------

……。(-_-)

(-||-)

------------------------------------------------------------
 永久的なもの、それはあなた自身の存在である。
 真我として在りなさい。
 それが至福である。
 あなたはいつもそれなのである。
                    『あるがままに』(p58)
                 http://tinyurl.com/2aar6zj
------------------------------------------------------------

……。(-_-)

ありがとうございました。<(_ _)>

(-||-)

今日はこんなところで。

……。

m(_ _)m


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 2.写経ニサルガダッタ:
       【38 霊的修練は意志の主張と再主張だ】の1回目
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

だんだん……感想の言葉が……なくなります。

すべては……あるがまま……あるがまま……。

修正も……訂正も……しようがないわけですから。

では【38 霊的修練は意志の主張と再主張だ】の1回目です。

(いつものことながら、無断引用というよりは、無料宣伝と理解さ
 れることを願っています。(-||-) )

最初に通しで写経するので、それを読んでいただければいいです。

(あとは……ああとか……ううとか……言ってるだけですから。)

------------------------------------------------------------
 質問者 あなたのもとを訪れる西洋人たちは、しばしば奇妙な困
     難に直面します。解脱(げだつ)した人、賢者、真我の
     実現者、神の体験者、世界を超越した人という概念自体
     が、彼らにとっては未知のものなのです。彼らのキリス
     ト教文化のなかにある聖者の概念はみな、信心深く、法
     を固く守り、神を恐れ、仲間を愛し、祈りに満ち、法悦
     に浸る傾向があり、いくらかの奇跡が確認される、とい
     ったものです。ジニャーニ(真我の実現者)という概念
     そのものが、西洋文化にとっては何か風変わりで信じが
     たい、異質なものなのです。彼の存在が受け容れられた
     ときでさえ、奇妙な姿勢と精神的態度から自発的に引き
     起こされた多幸症(ユーフォリア)の実例のように、彼
     は疑いの目で見られます。意識の新しい次元という概念
     自体が、彼らには信じがたい、ありそうもないものなの
     です。
     真我の実現の体験、その原因、はじまり、進展、そして
     達成、また日常での実際の修練に関して、ジニャーニ自
     身から話を聞く機会をもつことは、彼らにとって助けに
     なるでしょう。彼の語ることの大半は奇妙に、または無
     意味にさえ映るかもしれませんが、それでも実在の感覚、
     実際の体験の雰囲気、言葉では言い表せない、しかしと
     てもリアルな、送られるべき模範的人生の核となるもの
     が残るでしょう。
 
 マハラジ
 体験は伝達不可能かもしれない。
 人は体験を伝えられるだろうか?
 
 質問者 はい。もしその人が芸術家ならば。芸術の本質は感情と
     体験の伝達です。
 
 マハラジ
 伝達を受け取るには、あなたは受動的でなければならない。
 
 質問者 もちろんです。そこには受け取る人がいなければなりま
     せん。しかし、もし伝達者が伝達しなければ、受信者が
     いったい何の役に立つというのでしょうか?
 
 マハラジ
 ジニャーニはすべての人のものだ。
 彼は誰であろうと彼のもとにやってくる人たちに、たえず完全に
 彼自身を与える。
 もし与える人でなかったら、彼はジニャーニではない。
 何であれもっているものを、彼は分かちあうのだ。
 
 質問者 しかし、彼は彼で在るものを分け与えられますか?
 
 マハラジ
 つまり、彼はほかの者たちをジニャーニにできるかということだ
 ろうか?
 そうだとも、そうでないとも言えよう。
 ジニャーニはつくり出されるものではないからだ。
 彼らが真の本性に、彼らの源に帰り着いたとき、彼ら自身で実現
 するのだ。
 私はあなたをすでにあなたであるものに作り変えることはできな
 い。
 私にできるのは、私の旅してきた道へとあなたを招待することだ
 けだ。
 
 質問者 それは私の質問の答になっていません。私は高次の意識
     の可能性自体を否定する、批判的で懐疑的な西洋人たち
     のことが頭にあったのです。近年、麻薬が彼らの物質主
     義的見解に影響をあたえることなく、彼らの不信仰の突
     破口を作りました。麻薬があろうとなかろうと、身体は
     主要な事実として残り、マインドは二次的なままです。
     マインドを超えたところに、彼らは何も見ないのです。
     仏陀以外、真我の実現の状態は「あれではなく、これで
     もない」という否定的言語で記述されてきました。それ
     は避けられないものなのでしょうか? 記述できないの
     なら実例で示せないのでしょうか? 記述された状態が
     言葉を超えるとき、どんな言語による記述も及ばないこ
     とは、私も認めます。しかし、それは言葉のなかにもあ
     ります。詩は表現不可能なものを言葉に置き換える技で
     す。
 
 マハラジ
 宗教詩人ならいくらでもいる。
 あなたの望みがかなうように、彼らに援助を求めるがいい。
 私に関して言えば、私の教えは単純だ。
 信頼し、私の言うようにしてみなさい。
 もしあなたがたゆまずそれを続けるならば、あなたの信頼は報わ
 れたと知るときが来るだろう。
 
 質問者 興味はもっても信頼できない人たちはどうすればいいの
     でしょう?
 
 マハラジ
 もし彼らが私とともにとどまるならば、私を信頼するようになる
 だろう。
 ひとたび彼らが信頼すれば、私のアドバイスにしたがい、彼ら自
 身で発見するだろう。
 
 質問者 私が今尋ねていることは、訓練ではなく結果です。あな
     たはその両方をもっています。あなたは訓練に関しては
     すべてを語る用意がありますが、結果に関しては分かち
     あうことを拒みます。あなたの状態は言葉を超えている
     と伝えるか、私たちが違いを見るとき、あなたは、違い
     はなにもないと言うだけです。どちらの場合も、私たち
     はあなたの状態への洞察を得ることなく取り残されるの
     です。
 
 マハラジ
 あなた自身の状態への洞察もないのに、どうして私の状態への洞
 察を得ることができるだろう?
 洞察の手段自体が欠けているとき、まずそれを見いだすことが重
 要ではないだろうか?
 それは盲目の人が視力を回復する前に、絵を描くことを学びたが
 るようなものだ。
 あなたは私の状態を知りたがる。
 だが、あなたの妻や召使の状態を知っているのかね?
 
                   『私は在る』(p184-186)
                  http://tinyurl.com/s747u
------------------------------------------------------------

(-||-)

> 質問者 あなたのもとを訪れる西洋人たちは、しばしば奇妙な困
>     難に直面します。解脱(げだつ)した人、賢者、真我の
>     実現者、神の体験者、世界を超越した人という概念自体
>     が、彼らにとっては未知のものなのです。彼らのキリス
>     ト教文化のなかにある聖者の概念はみな、信心深く、法
>     を固く守り、神を恐れ、仲間を愛し、祈りに満ち、法悦
>     に浸る傾向があり、いくらかの奇跡が確認される、とい
>     ったものです。ジニャーニ(真我の実現者)という概念
>     そのものが、西洋文化にとっては何か風変わりで信じが
>     たい、異質なものなのです。彼の存在が受け容れられた
>     ときでさえ、奇妙な姿勢と精神的態度から自発的に引き
>     起こされた多幸症(ユーフォリア)の実例のように、彼
>     は疑いの目で見られます。意識の新しい次元という概念
>     自体が、彼らには信じがたい、ありそうもないものなの
>     です。
>     真我の実現の体験、その原因、はじまり、進展、そして
>     達成、また日常での実際の修練に関して、ジニャーニ自
>     身から話を聞く機会をもつことは、彼らにとって助けに
>     なるでしょう。彼の語ることの大半は奇妙に、または無
>     意味にさえ映るかもしれませんが、それでも実在の感覚、
>     実際の体験の雰囲気、言葉では言い表せない、しかしと
>     てもリアルな、送られるべき模範的人生の核となるもの
>     が残るでしょう。

ここに……このように生きられている……人生がある……。

> マハラジ
> 体験は伝達不可能かもしれない。
> 人は体験を伝えられるだろうか?

できないかもしれませんね。

“伝える”で何を意味するかにも……よるでしょうが。

> 質問者 はい。もしその人が芸術家ならば。芸術の本質は感情と
>     体験の伝達です。

うん。

> マハラジ
> 伝達を受け取るには、あなたは受動的でなければならない。

確かに。

> 質問者 もちろんです。そこには受け取る人がいなければなりま
>     せん。しかし、もし伝達者が伝達しなければ、受信者が
>     いったい何の役に立つというのでしょうか?

うーんと。

> マハラジ
> ジニャーニはすべての人のものだ。
> 彼は誰であろうと彼のもとにやってくる人たちに、たえず完全に
> 彼自身を与える。

はい。

> もし与える人でなかったら、彼はジニャーニではない。
> 何であれもっているものを、彼は分かちあうのだ。

わかりました。

> 質問者 しかし、彼は彼で在るものを分け与えられますか?

受け手にも……よるのでは。

> マハラジ
> つまり、彼はほかの者たちをジニャーニにできるかということだ
> ろうか?
> そうだとも、そうでないとも言えよう。

はい。

> ジニャーニはつくり出されるものではないからだ。

はい……ジニャーニは……ロボットではないから。

> 彼らが真の本性に、彼らの源に帰り着いたとき、彼ら自身で実現
> するのだ。

わかります。

> 私はあなたをすでにあなたであるものに作り変えることはできな
> い。

そうか……。(-_-)

自認とは……自由でもあり……御心のままに……でもあり。

> 私にできるのは、私の旅してきた道へとあなたを招待することだ
> けだ。

わかります。

> 質問者 それは私の質問の答になっていません。私は高次の意識
>     の可能性自体を否定する、批判的で懐疑的な西洋人たち
>     のことが頭にあったのです。近年、麻薬が彼らの物質主
>     義的見解に影響をあたえることなく、彼らの不信仰の突
>     破口を作りました。麻薬があろうとなかろうと、身体は
>     主要な事実として残り、マインドは二次的なままです。
>     マインドを超えたところに、彼らは何も見ないのです。
>     仏陀以外、真我の実現の状態は「あれではなく、これで
>     もない」という否定的言語で記述されてきました。それ
>     は避けられないものなのでしょうか? 記述できないの
>     なら実例で示せないのでしょうか? 記述された状態が
>     言葉を超えるとき、どんな言語による記述も及ばないこ
>     とは、私も認めます。しかし、それは言葉のなかにもあ
>     ります。詩は表現不可能なものを言葉に置き換える技で
>     す。

いわゆる“他人(ひと)”のことが……気になっているようだけれ
ど……これもまたこの方を生きる……御心の現れ……。

> マハラジ
> 宗教詩人ならいくらでもいる。

はい。

> あなたの望みがかなうように、彼らに援助を求めるがいい。

ええ……。

> 私に関して言えば、私の教えは単純だ。
> 信頼し、私の言うようにしてみなさい。

はい。

> もしあなたがたゆまずそれを続けるならば、あなたの信頼は報わ
> れたと知るときが来るだろう。

(-||-)

> 質問者 興味はもっても信頼できない人たちはどうすればいいの
>     でしょう?

……。

> マハラジ
> もし彼らが私とともにとどまるならば、私を信頼するようになる
> だろう。

はい。

> ひとたび彼らが信頼すれば、私のアドバイスにしたがい、彼ら自
> 身で発見するだろう。

わかります。

> 質問者 私が今尋ねていることは、訓練ではなく結果です。あな
>     たはその両方をもっています。あなたは訓練に関しては
>     すべてを語る用意がありますが、結果に関しては分かち
>     あうことを拒みます。あなたの状態は言葉を超えている
>     と伝えるか、私たちが違いを見るとき、あなたは、違い
>     はなにもないと言うだけです。どちらの場合も、私たち
>     はあなたの状態への洞察を得ることなく取り残されるの
>     です。

……。

> マハラジ
> あなた自身の状態への洞察もないのに、どうして私の状態への洞
> 察を得ることができるだろう?

(^^)

> 洞察の手段自体が欠けているとき、まずそれを見いだすことが重
> 要ではないだろうか?

確かに。

> それは盲目の人が視力を回復する前に、絵を描くことを学びたが
> るようなものだ。

はい。

> あなたは私の状態を知りたがる。
> だが、あなたの妻や召使の状態を知っているのかね?

ふ……。

……。(-_-)

ありがとうございました……。<(_ _)>

(-||-)

今日の写経は、ここまでです。

m(_ _)m


       ………○…………○…………○………


『私は在る』の「目次」はここ↓に置いてあります。
https://www.ascensionkan.com/books/I_AM_THAT-index.html

ときどき「ニサルガ辞書」で遊んでみてください。
https://www.ascensionkan.com/ndic/

新しい「ラマナ・マハルシ辞書」はここです。
https://www.ascensionkan.com/rdic/

おこがましくも『アセ通』既刊号はすべてここに置いてあります。
https://www.ascensionkan.com/mm/


       ………○…………○…………○………



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■ 3.いただいたお手紙から:motherさん
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▼『アセ通』への「私は在る」関連ご意見投稿フォーム:
http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P48750702
というのを作らせていただきました。(^^;)

「私は在る」に関するご意見・ご感想・シェアリング、または単な
るメールなど、ご自由にお書きいただければと思います。


       ………○…………○…………○………


今回は……motherさんから……複数のご投稿をいただきました。

掲載用に……どれを選んでもらってもいい……というご了解を得て
……少し迷いましたが……。

motherさんの著書ができた経緯が書かれた……投稿を選びました。

早速ご紹介いたします。

【件名】: 
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 毎日すみません。昨日送ったメッセージですが、pariさんを
 知ったのはつい最近でして「アセンション」で検索したら出て
 きまして、最近のをひとつふたつ読ませていただきました。
 
 ボブという方がぶれていなくて心地よかったので、読みながら
 友人と過ごしているようでした。
 
 「私は在る」が本のタイトルということさえも知らず、その時
 思ったことを昨日メールにしました。すみませんでした。
 
 これから時間をかけてpariさんのこれまでの「アセンション
 館」を少しずつ読んでみたいと思います。
 
 体験→内観→悟り→確認
 これが私のパターンです
 
 ひとつ悟った瞬間に本や言葉や情報にシンクロで出会ったりし
 て確認するということの繰り返しできました
 
 普段から本は読みません。
 大学生の時嫌と言うほど真理を求め本を読みあさり、宗教にも
 いくつか入りました。哲学科にいましたが、その時日本の哲学
 の第一任者の先生が勉強していることは、真実とは違うと思い
 勉強をやめました・・・・
 
 辛い時期が40歳過ぎまで続き、ある日「時」がきました。
 
 それからは全く違う世界の別人として同じ場所で同じ家族と生
 活を続けています。
 
 ご近所の子供たちを中心に地味な完全に自主的な活動を、地域
 で毎日実行しています。
 
 今年のはじめに突然ワープロを触り始めたら止まらなくなりト
 ランスに入りまして、生まれて初めての体験でしたが時間の存
 在しない数日間を過ごしたあと、一冊の本「thanker 豊かなひ
 と」が出来上がっていました。
 
 しかるべき時にしかるべき方に手渡しで渡しています。感謝の
 輪が少しずつではありますが広がっています。
 
 携帯のメールで励ましのお手紙を書いたり皆でシェアしたりし
 ています。地域や身内だけの地味な活動ですが
 
 「自分の中のエゴや苦しみをを一つ感謝に変えると、同時に宇
 宙の中の苦しみが愛に変わる」と確信しています。
 
 私がやるべきことは自分のことだけ
 
 自己紹介をさせていただき、わたしという体験をシェアしてい
 ただき感謝いたします
 
 このような場を設けていただき本当にありがたいです
 
 pariさんは幸せな方だと確信しています
 私も幸せだからわかります
 
 またお便りさせていただきます
 
 2012.06.06
 
 mother
------------------------------------------------------------

motherさん……このご投稿にさせていただきました。

> 自己紹介をさせていただき、わたしという体験をシェアしてい
> ただき感謝いたします
> 
> このような場を設けていただき本当にありがたいです

という文面があったものですから。

> 今年のはじめに突然ワープロを触り始めたら止まらなくなりト
> ランスに入りまして、生まれて初めての体験でしたが時間の存
> 在しない数日間を過ごしたあと、一冊の本「thanker 豊かなひ
> と」が出来上がっていました。

時間の存在しない……数日間を過ごされたんですね……。

これを読まれた方で……motherさん著書「thanker 豊かなひと」に
興味を持たれた方は……わたしまでご連絡ください。

メルマガの最後にある通り【pariアットマークjk2.so-net.ne.jp】
です。

motherさんの連絡先を……お知らせします。

motherさん……ご投稿ありがとうございました。

m(_ _)m


       ………○…………○…………○………


『アセ通』への「ご投稿・情報提供」を歓迎いたします。

▼『アセンション館通信』への情報ご投稿フォーム
http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P87119518


       ………○…………○…………○………


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■ 4.編集後記:ジェームズ・ブラーハさんの質問を……
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日が長くなりましたね。

この時間で……まだ明るいです。

今回ご紹介した……ジェームズ・ブラーハさんの質問を……はじめ
て読んだとき……本当に同感しました。

そして……それに対するボブさんの応答に……とても感じるものが
ありました。

ボブさんに付きあってもらいながら……とことん理解するのは……
とても意味があると思います。

もちろん……御心のままに……ですが。

<(_ _)>


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■ 【作者】 『アセンション資料館』主人 pari
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  → メール: pariアットマークjk2.so-net.ne.jp
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