home > 通信 >『アセンション館通信』(第594号):【知る者は誕生できない】



━━━━☆☆☆☆━━━━━━━━━━━━━━ by paritosho ━
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 ☆☆     ☆☆『アセンション館通信』2015/08/30(第594号)
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☆☆      ☆★ 【気刊】――「私は在る」に導かれ♪――
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 ☆☆   ☆☆          https://www.ascensionkan.com/
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◇◇ このメルマガの趣旨 ◇◇

このメルマガはアセンション館主人 pari と称するあるパターンに
浮上している心象風景の報告です。

かつて起こってきたこと、いま起こっていること、起こるであろう
一切は、寸分の狂いなく全知全能の源泉の意志にしたがっている。

したがって、創造もなく、破壊もなく、道もなく、目標もなく、
自由もなく、運命もなく、何も起こっていない。

内容は人畜無害、でも読む人は相当変わっていますね。現在865名
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◇◇ もくじ ◇◇

1.【知る者は誕生できない】

2.編集後記
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■ 1.【知る者は誕生できない】
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曇り空は嫌いじゃありません。

曇り空にしかないある種の雰囲気がありますから。

でもそれは……対象に焦点を合わせているからのことですね。

時間のあるときはただ内面を見ているだけだというなら、曇り空な
どどうでもいいとも言えます。

ふ。

(*^_^*)

さて、またまた一週間が過ぎて、楽しい“アセンション噺”ならぬ
「私は在る」噺に、お付き合いいただく今がやってまいりました。

『アセンション館通信』配達人の pari です。

みなさま固有の「私は在る」を、いかがお過ごしでしょうか?

土曜日はわたしにとってはマインド無礼講の娯楽日でした。

放出すべきマインドのエネルギーが充満していれば、それはそれで
とても満足できる娯楽ではあります。

「おぼしきこと言はぬは腹ふくるるわざなり」なので、自分の思い
に表現を与えること(という幻想)は気持ちのいいものです。

でも、それが単に現象(=物事=死物)に焦点を合わせるという、
マインド遊園地のお仕着せの娯楽なのだと思われてくると……。

“自分の思い”の表現にも、あちこちで油切れが起こるようです。

といっても、そういう断定はすべて観念なので、客観的に証明でき
るようなことでもありません。

ある意味では、単なる思いつき、単なる思い込みなのですが、また
別の意味では、自明の内的得心のようでもあります。

昔、日本に分子生物を輸入された渡辺格(わたなべ いたる)博士
http://tinyurl.com/4ckqms
の小さな本を読んだことがあります。

その本で渡辺先生は、分子生物学を研究する途上で自分が衝撃を受
けたある知見について書いておられました。

それは分子生物学を研究する過程で、人間が遭遇するすべての体験
はDNAに予め書き込まれている、と思い至ったときの驚愕でした。

つまり、人間がこれから思いつき、発見し、また体験するであろう
全可能性は、最初から設計されていたのだという発見です。

コンピュータゲームのなかで展開される全画面が、最初から仕込ま
れいるものであることは、大人なら誰でも知っています。

プレイヤーのどんな操作に対しても、それに応じて展開されるすべ
ての場面は、クリエーターが予め設定したものです。

ゲームプレイヤーの行動ならバリエーションはごくわずかでしょう。

操作レバーの種類と、その動かし方の程度くらいのものでしょう。

そのありうる操作に対して、違和感のない程度の場面を展開できれ
ば、それでプレイヤーを本気にさせ、満足させられるわけです。

プレイヤーは、最初から選択肢のない状況に対して、何かを期待す
ることはありませんから。

それでなくても、プレイヤーは元々、夢中になるためにゲームをや
っているわけですし。

そして遊ぶ子供は、ゲームのなかで展開される状況が、すべて造り
ものであることを、じきに忘れてしまう……。

以前、信貴山断食道場で、ゲームをやめられなくて登校拒否になっ
た子を連れてきていた、お父さんとお話ししたことがあります。

何度言っても自己規制できない子供に手を焼いて、あるときついに
父親がゲーム機を壊してしまったそうです。

すると子供の精神状態がおかしくなり、精神病科に連れて行っても
なかなか元に戻れない。

それまで色々渡り歩いたなかで、一番助けられたのは森田療法だっ
たというお話でした。

でもまだ学校に正常復帰できていない、ということでした。

その話を聞いた当時のわたしは、気の毒には思いましたが、子供に
も親にも、なにがしかの責任はあるのだと思っていました。

そして、自分の足を噛じるタコみたいな、自国の子供たちを食い物
にするそんなゲームを作る会社に一番重い責任があると。

でも、いまは、そんなふうには思いません。

それは、同じゲームをしても誰もが登校拒否になるわけじゃない、
という観点からではありません。

たんに、この世とはそういうものだと思うからです。

いや、現在の地球は不良星だが、もうじき優良星にアセンションす
るのだ、という見解もあることは知っています。

というか、ほんの数年前には誰かさんも言ってましたから。(^_-)

そういうことも、夢のつづきで起こるのかもしれません。

もしそれが、起こることになっているのならですが。

わたしの見解とも言えませんが、いまはこう思います。

わたしが自分しか演じられないように、その子も、父親も、ゲーム
会社の社長も社員も、誰もがそれしか演じられないのだと。

もし他に演じようがあるのなら、わたしなどが何を思うまでもなく、
その方々がとっくにそうしていたでしょう。

他にやりようがまったくないから、そうしているわけです。

われわれは自分の存在を申し訳ながる必要もなければ、自慢に思う
必要もないわけです。

ただ、申し訳ながったり、自慢に思ったりすることが、起こってい
るだけです。(^_-)

ナンノコッチャ。(*^_^*)

……。

自分なりにはっきりしていることを、少しおさらいしてみます。

コンピュータゲームをやる子は、すぐにゲーム上の現実に夢中にな
ってしまうものです。

だから、そこにそのような世界(現実)があることを疑わない。

でもモニター画面のなかで展開されるすべての状況は、ひたすらプ
レイヤーを満足させることを狙った意図的制作物です。

われわれは、自然現象というものがあると思っています。

その自然現象のなかから星が生まれ、その星の鉱物界の海から生命
が誕生し、生命のなかから意識が誕生したのだと。

でも、【意識は誕生できない】んですよね。

無意識から意識が誕生できる可能性はゼロです。

無意識には、意識に憧れることができる能力がないからです。

もし無意識が意識に憧れることができるなら、それは最初から意識
がないのではなく、潜在的に意識は在るのです。

意識がないところに意識が誕生する可能性は皆無です。

もし、鉱物が意識をもたないのなら、その無意識の鉱物がどうやっ
て意識に憧れることができるのでしょうか?

人間になりたいロボットを考えると、それはすぐにわかります。

あなたは、ロボットが「人間になりたい」と思うことができる、と
思いますか?

クローン人間とか、遺伝子操作とか、そういう類のことを問題にし
ているんじゃありませんよ。

自律的自己構成活動(生成過程)が観察される有機体は、元々意識
をもっていると考えられているからです。

元々何らかの意識の萌芽があるのだろうと推測されているわけです。

問題は、明らかに無生命だと思われている材料を構成して作ったロ
ボットが、「人間になりたい」と思うことができるかどうかです。

これは、裏返すと、ロボットに「人間になりたい」という思いを持
たせられるか?、という問いと通底するところがあるでしょう。

この二つの問いを考えると、じつはこの

 【ロボットが「人間になりたい」と思うことはありうるか?】

という問いには、二つの側面があることがわかります。

創造者と被創造物の両方の立場が想定範囲に入ることによって、

【ロボットが「人間になりたい」と思っている】かどうかを、

誰が判定するのか?、という問題が浮上するからです。

それを決めるのは人間なのか、それともロボットの内面なのか?

状況を分けて一覧表示すると、こんな感じになるでしょうか。


   <ロボットの内面>      <人間の判定>

1. 「……」           彼は思っていない

2. 「……」           彼は思っている

3. 「人間になりたい」      彼は思っていない

4. 「人間になりたい」      彼は思っている


ロボット工学の現状でも、色々な方向性がありますよね。

その色々な方向性は、上の1〜4の、どれかの立場を前提にしてい
るのだと思います。

多くは、「1」の認識を当然の前提として、開発が進められている
でしょう。

1. 「……」           彼は思っていない

福島第一原子力発電所の探査ロボット「Rosemary(ローズマリー)」
や「Sakura(サクラ)」の開発などはその例です。

ロボットは何も感じていないと知って(見なして)いるから、最も
放射能汚染が深刻な場所にも送り出せるわけです。

そのロボットが無意識の死物であることが当然の前提です。

その反対に、ロボットに想念を持たせたい、あるいは感情があるふ
りをさせたい、という方向で開発されるロボットもあります。

今年2015年9月26日に販売開始される“世界初、感情を持ったパーソ
ナルロボット”が謳い文句の「Pepper」などがそれです。

ソフトバンクが売り出す「Pepper」は、

1. 「……」           彼は思っていない

と知って(見なして)いる技術者たちが、購入者のなかに

2. 「……」           彼は思っている

という擬似状況の創出を狙って開発を進めているのでしょう。

もちろん、現段階では、購入者も実際は、

1. 「……」           彼は思っていない

と知って(思いこんで)いるわけです。

でもなかには、

2. 「……」           彼は思っている

という状況が起こる可能性も皆無ではないでしょう。

と、ここまでは、われらが一般社会の常識です。

つまり、“感情ロボット”は実際に感情を持つペットの代わりにな
れる、というのが現在の一般社会の常識になりつつあるわけです。

で、最初に発問した

 【ロボットが「人間になりたい」と思うことはありうるか?】

というのは、その意味ではありませんでした。

この問が意味していたのは、上の一覧で言うと、

   <ロボットの内面>      <人間の判定>

3. 「人間になりたい」      彼は思っていない

4. 「人間になりたい」      彼は思っている

この状態が起こりうるか、ということです。

あなたは、どう思いますか?

こういう状況は、実際に起こりうるでしょうか?

わたしは、地球人類が遺伝子操作などは介さずに、まったくゼロか
ら実際の感情を持ったロボットを作れるとは思いません。

でも、それはありえない、と断定する必要もないのだと思います。

いつかは、そういうこともありうるかもしれない。

しかし、もしそういう状況が起こったら、その感情を持ったロボッ
トを作っている人間は、もう人間ではないでしょう。

スピリチュアルゴシップには色々あるので、夢のなかには上位存在
もいれば、創造神たちもいます。

その方々が土を捏ねたら、われわれ人間が生まれたのだそうです。

現にそういうお話を信じている人たちもいます。

その信念に沿って、その被創造物であるロボットこそが現に意識を
持っているわれわれ人間なのだ、と信じているわけでしょう。

われわれは色々な観念を信じることができます。

でも、何を信じようと、「知る者」が被創造物(作り物)でないこ
とだけは動きません。

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 あなたがあなたを含むすべての証明なのだということを、まず悟
 るべきだ。
 あなたの存在を証明できるものは何もないのだ。
 なぜなら、他者の存在もあなたによって確認されなければならな
 いからだ。
 あなたは完全に、あなた自身によって在るのだということを覚え
 ておきなさい。
 あなたはどこからも来なかったし、どこへも行かない。
 あなたは時間を超えた存在、そして気づきなのだ。
 
 『私は在る』(p178) 
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ここでマハラジが言う「あなた」とは、「知る者」、「気づき」、
または「純粋な意識」としての「あなた」のことです。

それは、【意識は誕生できない】と言ったときの、その「意識」の
意味でもあります。

【意識は誕生できない】とは、その「知る者」は誕生できない、そ
れは被造物ではありえない、ということです。

それが、

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 あなたが在るから、すべてが在ることができるのだ。
 
 『私は在る』(p139) 
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の意味でしょう。

たとえ、いつか人間が作ったロボットが意識を持ちえたとしても、
それは“意識の誕生”を意味しません。

なぜなら、意識を持つロボットが生まれる前に、作った人間の意識
があったことは自明ですから。

【意識は誕生できない】とは、無意識のなかから意識が誕生するこ
とはありえないことに言及しています。

でも、もっと正確さを期するなら、【知る者は誕生できない】とか、
【存在は誕生できない】と言うべきかもしれません。

だから、もしあなたが、自分が存在していることを知っているなら、
その【あなたは誕生できない】のです。

そして、あなたは自分の存在を否定できない。

なぜなら、あなたが自分の存在を否定しても、その否定そのものが
あなたの存在を証明してしまうから。

人間が遭遇するあらゆる体験、そこで発露するあらゆる反応はすべ
て、すでにDNAのなかに書き込まれているのかもしれません。

でも、そういう現象世界に関わる事実は、すべてあなたが在るから
現れていることです。

われわれは自分が人間だと信じています。

深く信じることは、これほどにも実現するのです。

途方もない実現力です。

でも、その実現力はすべてあなたに依存している。

なぜなら、事実は、

         【知る者は誕生できない】

からです。

けっして誰にも、「知る者」を創造することはできません。

逆に、すべての創造は「知る者」の存在に依拠しているのです。

たとえ、われわれが自分を人間だと想像していようとも……。

あなたに起こるすべての現象は、あなたの存在に依拠して現れてい
ます。

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 あなたは在る。
 ほかのすべては現れにすぎない。
 
 『私は在る』(p421)
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はい。

(-||-)

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 永久的なもの、それはあなた自身の存在である。
 真我として在りなさい。
 それが至福である。
 あなたはいつもそれなのである。
 
 『あるがままに』(p58) 
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……。(-_-)

ありがとうございました。<(_ _)>

(-||-)

今日はこんなところで。

……。

m(_ _)m


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『私は在る』の「目次」はここ↓に置いてあります。
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ときどき「ニサルガ辞書」で遊んでみてください。
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おこがましくも『アセ通』既刊号はすべてここに置いてあります。
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■ 2.編集後記:
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いろんな他所事が起こりますが、注意の矢はだんだん自分の中心に
向かっていくのかもしれません。

起こることになっていることが起こる。

御心のままに。(-||-)

今日はすっかり暗くなりました。

ではお休みなさい。

<(_ _)>


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■ 【作者】 『アセンション資料館』主人 pari
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