世界は華麗にきらめく空虚なショーだ。
それは在り、しかもそれはない。
私が見たいと欲し、それに参加したいと望むかぎり、それはそこに在る。
私が気にかけるのをやめるとき、それは溶け去る。
それは原因がなく、何の目的にも仕えない。
それは私たちが放心しているときに起こる。
まったく見たとおりに現れはするが、そこには何の深みも意味もない。
ただその傍観者だけが実在なのだ。
彼は真我ともアートマとも呼ばれる。
真我にとって世界は、それが続くかぎり楽しみ、終われば忘れられてしまう、
ただの色鮮やかなショーにすぎない。
何であれ、舞台の上で起こることが彼を恐怖で身震いさせようと、あるいは
笑い転げさせようと、常に彼はそれがただのショーだと知っている。
欲望や恐れなしに、彼は起こるがままに楽しむのだ。
『私は在る』(p196)より (2008/2/6)
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