home > 本棚 > 『神との対話B』 > 時間という幻想


身体から解放された魂は、すぐに注意深く思考を監視しコントロールすることを思い出す。何でも考えたとたんに創造され、経験となるから。
もちろん魂が体の中に宿っているときでも同じだ。ただ、結果がそれほどすぐに出ないだけだ。思考と創造のあいだにある「時間」のずれ(何日、何時間、何ヶ月、あるいは何年もかもしれないが)、それが、ものごとは自分が起こすのではなく自分の身にふりかかるのだという幻想のもとだ。この幻想のために、自分自身がものごとの原因であることを忘れる。この忘却も、「システムのなかに組み込まれて」いたプロセスの一部だ。ほんとうの自分を忘れなければ、ほんとうの自分を創造することはできない。だから、幻想によって忘れるのには、ちゃんと目的があるのだ。
そこで、身体を離れ、自分の思考と創造のあいだに瞬間的で明確なつながりがあるのを知ると、仰天する。最初は衝撃を受けるが、やがてとても楽しくなる。自分は経験を創造する原因であって、結果ではないことを思い出すからね。 (『神との対話B』p86)