タントラ秘法の書@ 『和尚講話録:内なる宇宙の発見』から抜粋 |
これは継続的に行う必要がある。この第六の技法は継続的に行うものだ。だからこそ日常的活動の中で……と言うのだ。なにをしていようとも、ふたつの息の隙間に注意を向け続ける。それをほかの活動とともに実行するのだ。 これによく似た技法は、前にひとつ出てきた。その違いはただひとつ、日常的な活動の中で実行することだ。単独に実行するのではなくて、ほかのことをしながら実行する。なにかを食べていたら、食べたままでその隙間に注意を保つ。歩いていたら、歩いたままでその隙間に注意を保つ。眠りにつくときには、横になって眠りの訪れるがままにし、その隙間にずっと注意を向け続ける。 なぜほかの活動とともに行うのか。それは活動が気をそらすからだ。活動は絶えず人の注意をひこうとする。それに気を取られないようにして、隙間にとどまるのだ。そして活動は停止せずに、そのまま継続する。 するとあなたは存在のふたつの層に分かれる。「すること」と「あること」だ。我々の存在には二層ある。「する世界」と「ある世界」だ。周辺部と中心だ。その周辺部の動き、表層部の動きは、停止させずに、そのまま継続させておく。だが同時に中心部でも注意を保つ。するとなにが起こるか。その活動は演技のようなものになる。まるで自分が役を演じているかのようだ。(p201-202) |